インプラント周囲炎

  • 2023年10月16日

インプラントは、自分の歯が失われたときに人工の歯に置き換える治療法の1つで、

金属製のボルトをあごの骨である歯槽骨に直接埋め込みます。

インプラント周囲炎は、インプラントの周りに起きる歯周病で、

一般的な歯周病と同様に、プラークや歯石の中にある歯周病菌が毒素を出すことで起こります。

そのままにすると、歯と歯ぐきのすき間に歯周ポケットが生じ、

そこに歯周病菌が入り込んで、インプラントを支えている歯槽骨を溶かしてしまいます。

進行すると歯槽骨が溶けてインプラントを支えきれなくなり、

場合によってはインプラントを取り除かなければならなくなります。

しかも、一般的な歯周病よりも進行が早いのが特徴です。

インプラント周囲炎は一般的な歯周病の2〜5倍の早さで進行すると言われています。

日本歯周病学会が行った調査では、インプラントの治療を受けてから

3年以上たった患者さんの約1割にインプラント周囲炎が起きていました。

考えられる原因としては、通常、歯と、その土台となるあごの骨の間には、

クッションの役割をする歯根膜があります。

歯根膜の中には歯周病菌が起こす炎症を抑える免疫細胞がいます。

ところが歯が失われると、この免疫細胞がいる歯根膜も一緒になくなってしまいます。

そのため、歯の代わりに入れられたインプラントの周囲では歯周病菌が増殖しやすくなり

進行が早くなると考えられているのです。

そして、インプラントは歯槽骨と直接結合しているため、

プラークや歯石が入り込むすき間はないと思われがちですが、

健康な歯と同様にインプラントの周りにも歯周ポケットは生じます。

そのすき間にプラークがたまるとやがて歯石に変化します。

インプラント周囲炎を予防・改善するためには、正しい歯磨きを行い、

歯科で定期的なメンテナンスを受けることが重要です。